相変わらず暑いですね。
さて、今日は興味深い研究結果を見つけたので、みなさんにお伝えします。
BMJ(Acupuncture in Medicine)というサイトがあるのですが、そこで発表された内容です。
なにぶん英文なので、辞書を引きながら苦労して読んでいます。
英語は話すのは何とかなるのですが、読み書きは苦手です。う~



かなりきちんとした研究で、いわゆる前向きランダム化臨床試験という方式をとっています。
今回は新鮮胚移植の患者のみを扱っています。
被験者は全員、過去2回の移植で妊娠反応が出なかった患者で、3度目の移植で妊娠する確率は約10%です。
3グループに分けて、結果をみました。
1 妊娠に効くツボに鍼とお灸をしたグループ、
2 鍼はしたけど、妊娠と全く関係ないツボを少しだけ刺激したグループ
3 全く治療しなかったグループ
【結果】 1 鍼灸治療を受けたグループの妊娠率は35.7%
2 関係ないツボを少し刺激したグループの妊娠率は10.7%
3 全く治療しなかったグループは7.1%
鍼灸治療は、全部で4回。
排卵刺激を始めた1日目と、7日目。それに採卵の前日と移植の翌日の合計4回です。
5年以上の経験のある鍼灸師が、毎回同じ患者の治療を担当しました。
鍼灸師の立場からいうと、お灸はしないとはいえ、鍼を刺している2番のグループ(偽治療)をどう見るかについては議論が分かれるところだと思います。
しかし、それを別にしても、この研究の結論が「移植に失敗したことのある患者には、鍼灸治療を補助として使うことによって妊娠率を高めることができる」と結んであるのは心強いことです。
これはブラジルでの研究ですが、日本でもこういった研究をどんどん行っていければ良いのになあと思います。