ハプラス鍼灸大学院 2024年度内容 1 4月7日 女性医療分野講義:生理周期 初潮・妊娠・更年期 女性の一生 ・奥義のかけら:診ることは観られること。鍼灸院はサービス業だ ・サブテーマ:患者さんの啓蒙をどうするか 治療中に口頭だけで説明できる量には限りがある。文字で見ることで納得してもらいやすい情報もある。 (目から入る情報と耳から入る情報では脳内の処理分野が違う)患者さんの五感に訴える方法を考えること が大切 ・実技テーマ:体全体を診ることで局所を改善する 心の不調から来る体の歪みや気の滞りなど、全身を調えてからでないと局所のツボは動かない ・学習のゴール:女性の一生を通じての変化をつかむ。体全体を俯瞰する治療を学ぶ 2 5月5日 女性医療分野講義:男性不妊(90分) ・奥義のかけら:四診はベッドに寝てから始めるのでは遅い ・サブテーマ:「他人ごと」の妊活を男性にも「自分ごと」として実感してもらうには? 「妻が不妊治療をしています」ではなく、50:50で子づくりに参加する男性を教育するには、数字などの 説得力ある材料も大事 ・実技テーマ:男性不妊で鍼灸ができること。男性の冷えと血流不全への自覚。3ヶ月先を見据えた体質改善のためにできること ・学習のゴール:男性不妊とは何を指すのか。男性が妊活の主役として整えなくてはならない環境を知る 3 6月2日 女性医療分野講義:不妊治療(前編) ・奥義のかけら:掃除は治療の視点を養うためのもの ・サブテーマ:リピートしてもらうための工夫 女性は特に、生理周期に合わせて体調が変化する。生理周期の約4週間で体が変化するし、その変化を鍼灸師が知っておくことでキメの細かい治療のオーダーメイド化が可能になる。だからこそ「週に1回来てくださいね」の言葉が説得力を持つ ・実技テーマ:生理痛・月経前症候群・子宮筋腫・卵巣嚢腫 妊活の妨げになりやすい体質を改善する治療から始める ・学習のゴール:女性と男性の体のしくみが根本的に違うこととは何かを理解する 4 7月7日 女性医療分野講義:不妊治療(中編) ・奥義のかけら:女性は、“キライな人”から治療されても治らない ・サブテーマ:最新の医療知識をどこでキャッチするか まずは不妊治療の西洋医学知識を身につけるため、不妊カウンセラーなどの資格を取ることがおすすめ。カウンセラー同期の看護師や培養士仲間を得られれば、最新情報のアップデートにもつながる ・実技テーマ:女性患者さんに嫌われないための工夫 ・学習のゴール:不妊治療で使われる専門用語を知り、クレームにならない触り方を身につける 5 9月1日 女性医療分野講義:不妊治療(後編) ・奥義のかけら:治療家の手をつくる ・サブテーマ:患者さんに合ったセルフケアの選び方と教え方 患者さん自身にも治療に参加してもらうために、自宅でできるセルフケアを“お土産”にすると喜ばれる。患者さんそれぞれの改善してもらいたい問題や性格などを見極めて勧めることが大事 ・実技テーマ:触るだけで癒される手で、副交感神経を活性化する治療 ・学習のゴール:不妊治療の伴走者として、カルテに必要な項目を正確に記入できるようになる 6 10月6日 女性医療分野講義:不育症・着床障害(前編) ・奥義のかけら:正しい問診が終われば治療が終わったも同然 ・サブテーマ:患者さんへの寄り添い方 カウンセリング、コーチングは、西洋医学の正しい知識があってこそ成立するもの。患者さんの気持ちに寄り添いつつ、必要な検査を促すことで信頼関係が深まる ・実技テーマ:冷えとむくみと不育症 ・学習のゴール:問診の時点で「不育因子があるかも」とピンとくるために必要な知識を得る 7 11月3日 女性医療分野講義:不育症・着床障害(後編) ・奥義のかけら:検索魔の患者さんを安心させると治療効果が高まる ・サブテーマ:鍼灸師としての権威を高めるには? 患者さんに信頼してもらうために、客観的な権威を使うのも一つの手。学会で発表したものを掲示する、カウンセラーである証明を掲示するなど、外部の権威によって知識と経験を担保するのも良い。 ・実技テーマ:帰り際に「ぽかぽかします!」と笑ってもらえるための温め方・お灸の仕方 ・学習のゴール:不育・着床障害には精神的側面もあり、それを取り除くのが鍼灸師の役目と知る 8 12月1日 女性医療分野講義:更年期治療 ・奥義のかけら:こころに響く言葉は治療になる ・サブテーマ:専門医とのパイプの作り方 更年期のホルモン治療は、専門医が少ないため、きちんと診てくれるドクターを知らないと、患者さんが傷つくことになる。医師と同格に話ができる知識を身につけた上で、関係性を築く。紹介状の書き方も大事。 ・実技テーマ:更年期に訴えの多い関節痛(股関節・腰痛・膝痛・へバーデン) ・学習のゴール:「この症状はエストロゲン不足が背景にあるかも」とピンとくるために必要な知識を得る 9 2025年2月2日 女性医療分野講義:更年期治療と美容 ・奥義のかけら:感動を与える鍼が打てれば、指名も紹介もついてくる ・サブテーマ:漢方・気血水・食養生 患者さんは、鍼灸師は東洋医学ならなんでも知っていると思っている。がっかりさせないために知っておくべきことと、患者さんに伝わりやすい伝え方を学ぶ ・実技テーマ:全身治療の一環としての美容鍼・頭蓋骨の調整 ・学習のゴール:気持ち・自律神経が不安定になる更年期世代に自信を取り戻させる方法を学ぶ 10 3月2日 女性医療分野講義:性差治療とまとめ ・奥義のかけら:一生女性の味方であれ! ・サブテーマ:女性疾患専門の鍼灸師として胸を張れるか 何でも治せて当たり前だが、女性患者さんに信頼され、家族や友達を紹介してもらえる鍼灸師になるには総合力が必要。治療の腕、清潔感、西洋・東洋医学知識、共感力、希求力。もう一度すべてをおさらいしよう。 ・実技テーマ:局所治療なしでも主訴を治せるほどの本治を行う ・学習のゴール:一人で四診・カルテ記録・治療を行うようになれる