みなさんこんにちは!Jです。
先週は予告もなくブログをお休みしてすみませんでした!
今週は気合を入れていきますよ~!
さて、今回は、シリーズでお送りしている「これをクリアしないと妊娠しない」の、12回目です。
いよいよ最終回です。
妊娠するための条件11段階をもう一度おさらいしておきましょう。
1.卵胞が成熟する
2.排卵する
3.卵管の先端(卵管采 らんかんさい)が卵子をキャッチする
4.排卵したあとの卵胞の膜から黄体ホルモンが出る
5.子宮内膜がふかふかな、着床しやすい状態になる
6.精子が膣内に射精される
7.頸管粘液が潤沢になっている隙間を伝って、精子が子宮内に侵入する
8.子宮から卵管へと精子が進んでいく
9.卵管の端で精子と卵子が出会い、受精する
10.分割を繰り返しながら卵管を下り、子宮にたどり着く
11.胚盤胞という状態まで育った”卵”が子宮内膜に着床する
今回は、このうちの
11.胚盤胞という状態まで育った”卵”が子宮内膜に着床する
についてお話していきます。
11.胚盤胞(はいばんほう)という状態まで育った”卵”が子宮内膜に着床する
前回お話したように、もし遺伝子の異常などがあれば、胚盤胞まで分割しないままに止まってしまうことも多々あります。
卵管が狭くて通れなくても、子宮の中まで辿り着けません。
元気な胚盤胞が順調に卵管を通過し、子宮の中まで辿りついたとしましょう。
やれやれ、ここまでくれば、もう安心・・・かというとそうでもありません。
胚盤胞というのは、2分割、4分割、8分割・・・と分割が進んでいった受精卵が辿り着く最終段階で、殻を割って出てくる直前の状態です。
殻を破る? そうなんです。人間の受精卵も、子宮内膜まで来ると膜が薄くなって、中から胚(はい)が出てきます。これをハッチングと呼びます。
ちょうど受精卵の殻を破って中身が出てきたときに、子宮内膜が良い感じにふかふかで分厚くないと、着床が厳しくなります。
本来、子宮内膜は、着床するくらいの日にちょうど一番厚みがあり、ふかふかになっているように調節されています。
調節するのは卵巣から出るプロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンです。
このホルモンが足りないと、内膜の状態が良くなくて、着床が難しくなります。
また、子宮内膜症などの病気があると、着床を阻害する物質が分泌されるとも言われています。
殻から出てきた中身(胚)は子宮内膜にくっつき、2日くらいかけてだんだんと内膜の奥に沈んでいって根を下ろします。これが着床です。
フカフカの内膜は、細かい血管がたくさんたくさん張り巡らされています。
着床した受精卵は、自分の周りの血管を溶かしながら血の海をつくります。これを栄養分にしながら育ち、やがて胎盤を形成していくのです。
着床はこんなふうに起こるので、ちょっと出血するくらいのことはよく起こります。これを「着床出血(ちゃくしょうしゅっけつ)」と言います。
また、血管が部分的に溶かされていくので、鈍い痛みを感じる人もいて「着床痛」などと呼ぶこともあります。
ここまでしっかり着床すればもう大丈夫でしょうか?
いいえ、実は「不育症 ふいくしょう」というのもあります。
大まかに説明すると、妊娠しにくいのが不妊症、妊娠しても流産してしまうのが不育症ということになります。
不育症の原因はいくつかありますが、原因の1つは、血液が固まりやすい体質です。
先ほどご説明したように、受精卵はお母さんの子宮内膜に張り巡らされた血管を溶かして、栄養をもらいます。
ところが、母体にしてみると、そこは「血管が切れて出血している」場所になるわけです。
不育症のかたの体は、「ただちに血管の破れを修復しなければ!」と、血栓を作って出血を止めようとします。
すると、赤ちゃんの栄養のために必要な血液がストップし、胎盤と赤ちゃんが全部はがれ落ちてしまうのです。
妊娠のごく初期にこうしたことが起こる場合もありますし、数か月たってから赤ちゃんがお腹の中で死んでしまうこともあります。
それを防ぐためには、血栓ができないようなお薬を使い続けることが必要です。
妊娠は、奇跡の繰り返しです。
そして、無事に赤ちゃんがお腹の中で育ってくれて、元気に生まれてきてくれることは、さらに奇跡なのです。
こんな素晴らしいことのできる女性って、本当にすごい。
なのに、女性自身がその素晴らしさに気づいていないのは、本当にもったいないと私は思います。
「産むか産まないか」は先の選択で構わないけれど、若いころから「産める体」を大事にしてほしい。
「産みたい」と思ったら、実は産むのが難しい体になっていた、では取り返しがつかないのです。
いつでも「産める体」にメンテナンスしておくこと。(冷え症、肩こり、睡眠不足、無理なダイエットは産めない体への近道です!)
必要な検査は怖がらずに済ませておくこと。(自分に合う婦人科を見つけておくことは、一生の宝になります)
性感染症に気を付けること。(簡単にセックスしない、セックスするときにはコンドームをつける)
赤ちゃんが欲しいのにできなくて1年経ったら、専門のクリニックを受診すること。(いきなりクリニックに行きにくいという場合は、不妊カウンセラーを訪ねてみるのも良いかもしれません)
全国の不妊カウンセラー名簿はこちら
http://www.jsinfc.com/info/counselors.html#meibo2
どうか、赤ちゃんがほしいすべての皆さんに、かわいい赤ちゃんが授かりますように!