みなさんこんにちは!Jです。
お正月気分もようやく抜けてきたら、もう1月も半分終わっているんですよね。
今年もあっという間に一年たってしまいそうな予感・・・
今年は”当たり年”にしたいですね!
さて、今回は、シリーズでお送りしている「これをクリアしないと妊娠しない」の、10回目です。
妊娠するための条件11段階をもう一度おさらいしておきましょう。
1.卵胞が成熟する
2.排卵する
3.卵管の先端(卵管采 らんかんさい)が卵子をキャッチする
4.排卵したあとの卵胞の膜から黄体ホルモンが出る
5.子宮内膜がふかふかな、着床しやすい状態になる
6.精子が膣内に射精される
7.頸管粘液が潤沢になっている隙間を伝って、精子が子宮内に侵入する
8.子宮から卵管へと精子が進んでいく
9.卵管の端で精子と卵子が出会い、受精する
10.分割を繰り返しながら卵管を下り、子宮にたどり着く
11.胚盤胞という状態まで育った”卵”が子宮内膜に着床する
今回は、このうちの
9.卵管の端で精子と卵子が出会い、受精する
についてお話していきます。
9.卵管の端で精子と卵子が出会い、受精する
前回お話したように、卵管が詰まっていると、卵管膨大部という、卵子と出会う場所まで精子はたどり着けません。
卵管の一番先っぽは、ラッパみたいに広がっていて、それがニューッと動いて卵巣の表面から飛び出す卵子をキャッチしにいきます。
キャッチされた卵子は、待ち構えていたたくさんの精子に取り囲まれ、運のよい精子が卵子の膜を破って頭を突っ込むと、卵子の膜は一瞬で性質を変え、他の精子が入れなくなります。
ちなみに、一番乗りの精子が受精するわけではなく、卵子は卵丘細胞という衣に覆われているので、それを溶かしてからでないと卵子の膜に到達できません。
たくさんの精子が寄ってたかって、総力戦で臨むのです。ですから精子が大量に必要なわけです。
しかし、ここにも落とし穴があります。
まず、精子が卵子の膜までたどりついても、精子のアクロシンという酵素濃度が低ければ、膜を溶かして進入することができません。
無事にアクロシンが分泌され、幸運な精子が卵子の中に侵入すると、精子が卵細胞を活性化させて減数分裂(詳細は次回)を起こさせ、その後精子と卵子の核が融合して受精ということになります。
しかし、ここにも落とし穴があります。
先ほど、精子が1つ入ると、他の精子を入れないために卵子の膜の性質が変わると言いました。
これがすばやく起こらないと、精子が2つ入ることがあるのです。
すると、多精子受精という状態になり、たとえ受精しても、その先どこかで成長が止まってしまいます。
また、精子も卵子も「性染色体」という特別の染色体を持った細胞なのですが、この独特の仕組みが邪魔をすることがあるのですが、詳しくは次回に・・・
いやはや、本当に妊娠って奇跡の連続で成立するんですよね。
改めて命の不思議に畏敬の念を感じてしまいます。