みなさんこんにちは!Jです。
今週から数回にわけて、妊娠前に済ませておきたい検査についてお話していこうと思います。
妊娠のための障害がないかどうかを調べる「六大検査」というのがあるのですが、それ以外にも妊娠前に調べておくと安心な検査があります。
今回は、「風疹」についてお話ししようと思います。
そろそろ流行のきざしがあらわれている風疹ですので、このシリーズの最初にお話しすることにしました。
みなさんは子供のころに風疹にかかったことがありますか?
あるいは、風疹にかかっていなくても風疹の予防接種を受けましたか?
なにしろ子供の頃のことですから、記憶があいまいな方も多いでしょう。
ご両親に聞いてみて、しっかり覚えていてくれれば安心なのですが、ご両親も記憶があいまいということもあるかもしれません。
どうして風疹と妊娠が関係あるのかと言うと、風疹の抗体を持っていない女性が、妊娠中に初めて風疹にかかると、胎児に影響が出ることがあるからです。
妊娠中の女性が、初めて風疹に感染した場合、胎児が「先天性風疹症候群 せんてんせいふうしんしょうこうぐん」になる可能性があります。
これは、難聴、心疾患、白内障、精神運動発達遅滞などをもった赤ちゃんが生まれてくるかもしれないということです。全部の障害を持っているとは限らず、このうちの1つという場合もあります。
特に妊娠12週までの初期に罹ると、先天性風疹症候群の可能性が高まるといわれています。
風疹のウイルス自体の感染力はさほど強くありませんが、それでも妊娠中に風疹にかからないかビクビクしながら過ごすのは、精神的に良くないと思います。
安心して妊娠するためにも、妊娠前に風疹抗体の検査をしてもらいたいと思います。
できれば、同居しているご家族全員検査してほしいところです。
血液検査で分かりますので、内科などで血液検査するついでがあれば、一緒に調べてもらいたいと申し出ても良いと思います。
この血液検査で抗体があると分かれば、安心して妊娠することができます。
抗体が低いと分かった場合は、予防接種を受けましょう。
予防接種を受けた後は、念のため2か月は妊娠を避けたほうが良いでしょう。
では、妊娠中に風疹の検査をして、抗体が低いと分かった場合はどうすれば良いでしょうか。
その場合は、妊婦さんは予防接種ができません。
そのかわり、ご家族で抗体が低いと分かった方が予防接種をして、家庭に風疹のウイルスを持ち込まないよう防ぐしかありません。
つまり、男性にも予防接種は必要だということです。
風疹の抗体が低いまま妊娠なさった場合は、とにかく風疹にかかっている人との接触は避けましょう。
保育園や幼稚園、小学校などで流行することがありますから、その場合は小さな子との接触はできるだけ避けたほうが良いかもしれません。
最後に、予防接種ですが、風疹と麻疹(はしか)の混合ワクチンというのもあります。
予防接種をお考えでしたら、そちらを受けていただいたほうがより良いと思います。
婦人科でも内科でも、調べてくれますので、今まで調べたことがないという女性は一度調べてみてくださいね。
では、今日はここまで。